人類の脳はなぜ大きくなったのか(私見)

この頃、やっと自由な時間がまとめてとれるようになり、興味のある本をじっくり手にすることが出来るようになってきた。
日経サイエンスという科学雑誌があるのだが、学生時代、父が「読めば役に立つから」と毎月送ってくれていたもののあまり熱心に読んではいなかったように思う。その反省もあって卒業後の病院勤務の合間には出来るだけ日経サイエンスに目を通すようにしていた
この雑誌には私の応募したコンピューターグラフィックデザインが採用されて紙面を飾ったこともある。

本年2月号の特集の一つはかなり面白かった。
以下は私なりのその記事の要約なのだが、
「進化の過程で、人類(類人猿も含む)がサルから分かれたとき、ある遺伝子の変化によって食料を有効に体内に蓄えられるようになった。
つまり、肥満や糖尿病のリスクも上昇したものの氷河期の食料の乏しい飢餓の時代を生き抜いた。」
と、言うものである。

ここから先は私の意見なのだが、「人間の脳はサルに比べるとかなり大きく進化した。これは前に述べた遺伝子の変化で脳に栄養が十分に届くようになった結果ではないか。」というもの。
なぜならば、脳は活動する時にかなりの栄養を必要とするからだ。
試験勉強でちょっと疲れて頭がぼんやりした時、チョコレートを食べたりコーヒーに少し多めに砂糖を入れて飲むと頭がしゃっきりクリアになったという経験はないだろうか。
人間と類人猿にも脳の大きさにはやはり差があるのだが、それにも私なりに次の理由を考えた。
「人間に特徴的なことは体毛が無い事。その結果、体温を維持するために火を使う必要に迫られたのだろう。
火や道具を使うようになった人類の祖先の脳は栄養を十分に与えられ、更に大きくなった。」

この肥大化した脳で人類は飛躍的な進化を遂げ、文明社会もここまで来たかと感慨深くもあるが、原発事故などの人間がもたらした災害の事を考えるとこの大脳の使い方にももう一度考え直さなければならない事があるような気もする。
    仁木俊平 (伏見医報 既出 一部改)